菌活について

菌活って何?

いろいろな場所でたくさんの菌に触れること

いろいろな場所(山や森、川や海など)に行くことで新しいたくさんの菌に出会えます。土壌・虫・植物には多様な菌が生息しています。花を摘んだり虫を捕まえたりして遊びながら多様な菌を取り込むことができます。
また、自然に触れることは体にとっての刺激だけでなく、心にとっての刺激も大きく、どちらも子どもたちに良い作用をもたらします。
年齢に制限されることなくいろいろな場所で本物に触れる体験を大切にします。

免疫向上の効果が期待できる発酵食品を日常的に食べ、口から良い菌を取り入れること

子どもたちと一緒に味噌を作ったり、ぬか床を作って畑で育てた野菜をぬか漬けにして食べたり、毎日食べる給食に発酵食品を取り入れています。
良い菌が腸内に定着しやすい3歳までの間に、自然にたくさん触れ、口からも良い菌をたくさん取り入れて抵抗力のある、強い身体を作っていきます。

3歳までの間にたくさんの種類の菌を取り込み免疫力のある強い体をつくる

赤ちゃんはお母さんのお腹にいる時は無菌ですが、お腹の外にでる瞬間から菌との共生が始まります。体にとって害となる菌もいるのでそれらに対抗する力を獲得しなくてはなりません。たくさんの人と触れ合ったり、衣類やタオルなどの物と接触したり、空気中の雑菌を吸ったりしながら赤ちゃんは、善玉菌も日和見菌も悪玉菌も取り入れます。多種多様な雑菌と触れ合い、それらを体内に取り込むことでたくさんの腸内細菌が生息するよい腸内細菌バランスが作られます。強い免疫システムができるためには、腸内細菌の多様性が大切だと考えます。
赤ちゃんは、手でつかんだ物は何でも口に運んで舐めます。ハイハイができるようになると、床に落ちているものを拾って食べることもします。外にいる時でも、おかまいなしで口に入れたがるのは自然なことです。こうした行動は、感触を確かめる遊びとしての意味以外に、雑菌を取り入れるという大切な意味があります。

「菌」と聞くとあまり良いイメージではないかもしれませんが、そうではなく3歳までの腸内環境が、将来の健康のベースになると言われています。つまり、3歳までの生活や食事は、生涯の腸内環境の土台を形成する大事なものに繋がっていきます。                               ウイルスの侵入を防ぐためには除菌は大切ですが、除菌をしすぎると身体を守ってくれる「常在菌」までなくなってしまいます。私たちの手や体には無数の常在菌が存在し、体を守ってくれています。菌や病気に負けない体を作るには、良質な菌を取り入れ、免疫力を高めることが必要です。消毒・除菌と上手く付き合いながら、自ら「菌」を取り込む活動「菌活」をし、強く戦える身体をつくっていきます。

泥んこ遊びや山遊びをすると、土の中にいる土壌菌が取り込まれます。取り込まれた土壌菌は、人間にとってとても大切な「日和見菌」という腸内細菌となり、善玉菌に味方をして免疫力を高めることができると言われています。大人はつい「汚い」と制止したり除菌したりしますが、子どもが菌と触れ合うのはとても大切なことです。
土壌菌は、泥付きの野菜をはたくだけでも舞い上がるし、畑やプランターで野菜を作ってそのまま採って食べても出会えます。納豆や味噌などの発酵食品にも含まれていて、大豆を発酵させる納豆菌も土壌菌の一種です。毎日口から体の中に入っていくもの(食べ物)はできるだけ添加物のない自然に近いものを摂り、強い体を作っていきたいと考えています。

3歳までの間に腸内細菌の大枠が決まってしまうためできるだけ多くの細菌との出会いが大事になります。また、子どものうちにどれだけたくさんの種類の菌を取り込めるかで、その後の体の強さ・元気さが決まります。除菌・抗菌を頑張りすぎて生活の中から排除してしまうことは、子どもの健康を一生で考えると明らかにマイナスです。もちろん、風邪やインフルエンザなど、病原菌を体に入れないのが大事なのは言うまでもないですが、良い菌が腸内に定着しやすい3歳までの間に、自然にたくさん触れ、口からも良い菌をたくさん取り入れて、抵抗力のある、強い身体を作っていきます。

土壌調査

土にはたくさんの体の免疫を刺激してくれる菌がいます。その数や種類が多いほどたくさんの菌を取り込むことができます。腸内環境のベースが決まる3歳まので間にどれだけたくさんの種類の菌を取り込めるかで、その後の体の強さが決まるとはいえ、良い土とは何?山や園で遊んでいる土にはどれだけ菌がいるのか?

よく行く山と園庭の畑の土壌を調査しています!!

見るポイント!!
〇基本的に細菌数(微生物に量)が多い方が良い土である傾向が高い
〇土壌1g中に2億個以上の微生物がいると良い

【結果】

よく行く山① 6.1億個/g
よく行く山② 9.8億個/g
園庭の畑 6.9億個/g

よく行く山、園庭の畑ともに総細菌数はとても多く、菌の数も菌の種類も多く良い土であると高評価でした。これからもたくさんたくさん土に触れ「菌活」を通して強い体を作っていきたいと思います。

 

自然の中に連れていくわけ

子どもが自然の中で身につける感覚。観る力、聴く力、触れる感触、味わう感覚、香りを感じる力・・・。それは、大人が教えられることではない。小さなころからいろいろな物に触れて感じることで身につく能力。
写真や映像で見ることはできても、香りや感触を感じることはできません。実際に目で見て触って確かめる。そうすることでもっと知りたいという好奇心、探求心が生まれてきます。そこにある事実をみて、初めてこどもたちの本当の知識に結びついていくのだと思います。実際に目で見て触って感じて覚えたものは頭の中にしっかり刻まれていくのだろう。